和正:JはJ

買い物の様子が目に浮かぶよ。
香名子に、何買ったのと聞いても答えなかったから、
いらないモノをいっぱい
おばあさんに買わせたのだろうと・・・。
やっぱり、そうか。
 
そもそも、Jなんて、欲しいモノを買うような店ではない。
衝動買いというか、何か買うもの無いか、というくらいの動機で
手軽に良さそうなモノ買わせる店なんだから。
「地球にやさしい」みたいなこと言ってるけど
もっとも、大量生産大量消費の恩恵を受けている
というより、それを煽ることで成り立っている店なんだから
良い品物、商品知識の豊富な店員、なんてほど遠くて当然だろう。
およそまともな文化とは縁のないところで
さも文化を支えているような振りして商売してるのだから
そこで満足できる買い物なんてできっこない。
あっても無くても良いものを買わされているに決まっている。
JはJ、
Jの客は、Jの客、
ということだ。
 
こういう店が流行るのだから
そして大きな顔して
ありがたがられているのだから
文化は本来あるべき姿とはほど遠いところに位置しており
なおかつ、とんでもない方向に誘導されている、
ということだ。
 
もう、そろそろみんなが、この異常さに気づかないと
とんでもないことになるぞ。
バブルで失われた10年とかいうが
J(正確にはJの繁盛に象徴される消費文化)で失われるのは
10年や20年という単位のものではない。
何よりもまともな人間性の喪失が恐い。